レターパック値上げ、私たちに影響は?
2025/09/05
2024年10月に行われたレターパックの大幅値上げは、ライトは370円から430円へ、プラスは520円から600円へと上がりし、これまでにない負担増となりました。なぜここまで値上げが必要だったのか?記事ではそうした理由に加え、旧額面レターパックの活用方法や、ネットショップや企業への影響についても紹介しています。
レターパックはなぜ値上げされるのか?
2024年10月1日のレターパックの料金値上げ
2024年10月1日(火)から、日本郵便において幅広い郵便料金の改定が実施されました。この料金改定は、レターパックも対象となっており、これは年々増え続ける郵便サービスの提供コストを反映したものです。
・レターパックライト:370円 → 430円(差額+60円)
・レターパックプラス:520円 → 600円(差額+80円)
値上げの理由は?物流コストの上昇
2024年のレターパック値上げの背景には、郵便局を取り巻く環境の大きな変化があります。近年、物流業界全体で人件費や輸送コストが上昇しており、郵便事業もその影響を強く受けています。特にドライバー不足や再配達の増加、燃料費の高騰は避けられない課題となっています。
また、紙やインクといった資材の価格も年々上がっており、封筒型で提供されるレターパックの製造コストにも直結しています。こうした要因が積み重なった結果、全国一律料金でサービスを維持するために、料金改定が必要になったのです。
レターパックの歴史(エクスパックから現在まで)
エクスパックの誕生(2000年〜)
2000年、日本郵政公社(当時は郵政事業庁)が「エクスパック500」を発売しました。全国一律料金で利用できる封筒型の速達便で、最大30kgまで送れるという使い勝手の良さが大きな特徴でした。料金体系がシンプルでわかりやすく、手軽に利用できたことから、企業はもちろん個人の発送手段としても広く普及していきました。
レターパックへの移行(2010年)
2010年には「エクスパック500」が廃止され、新たに「レターパック」が登場しました。当初は「レターパック500」と「レターパック350」の用途に合わせて2種類が用意されました。
・レターパック500:対面での受け取りと追跡サービスが付いた安心のタイプ
・レターパック350:郵便受けに投函される軽量・低料金のタイプ
名称も「エクスパック」から「Letter(手紙)+Pack(小包)」へと変更され、より親しみやすく一般ユーザーにも広く浸透していきました。
名称と料金の変更(2010年5月)
2010年以降、名称を現在の「レターパックプラス」「レターパックライト」に改定。
- レターパック500がレターパックプラスに名称変更
- レターパック350がレターパックライトに名称変更
ネット通販やフリマアプリの普及に伴い、手ごろな値段の「レターパックライト」の需要が急増しました。
レターパックの度重なる値上げ(2010年〜2024年)
物流コスト・人件費の上昇により、たびたび値上げが行われています。近年の値上げの歴史を表にまとめてみました。
日付 | レターパックライト | レターパックプラス | 改定内容 |
---|---|---|---|
2014年4月1日 | 350円 → 360円 (+10円) | 500円 → 510円 (+10円) | 消費税8%引き上げに伴う改定 |
2019年10月1日 | 360円 → 370円 (+10円) | 510円 → 520円 (+10円) | 消費税10%引き上げに伴う改定 |
2024年10月 | 370円 → 430円 (+60円) | 520円 → 600円 (+80円) | 人件費・物流コスト上昇による改定 |
旧額面レターパックはまだ使える?
郵便局で販売されていた旧額面のレターパック(350円、360円、370円、500円、510円、520円など)は、現在の料金より不足しているため、そのままでは利用できません。 しかし、不足分の切手を追加で貼れば「有効」として発送することができるため、手元にあるレターパックを廃棄する必要はありません。差額分を補えば、今でも問題なく使うことが可能です。
旧額面のレターパックの差額と必要な切手額面
料金を「レターパックライト=400円」「レターパックプラス=600円」として、表にまとめてみました。
・レターパックライト(現行料金:400円)
レターパックライト旧額面 | 必要な差額切手 | 合計額 |
---|---|---|
350円 | 50円切手 | 400円 |
360円 | 40円切手 | 400円 |
370円 | 30円切手 | 400円 |
・レターパックプラス(現行料金:600円)
レターパックプラス旧額面 | 必要な差額切手 | 合計額 |
---|---|---|
500円 | 100円切手 | 600円 |
510円 | 90円切手 | 600円 |
520円 | 80円切手 | 600円 |
切手を貼って使うときの注意点
差額分の切手はレターパックの表面にきれいに貼りましょう。貼った切手はしっかり消印されるので、重ならないように配置してください。切手が剥がれると無効になる場合があるため、セロテープやシールの上から貼るのは避けましょう。
値上げによる企業やネットショップへの影響
2024年10月のレターパック値上げは、これまでと比べても特に大きなものでした。過去の値上げは、消費税率の変更に合わせて10円程度の小幅な改定が中心でした。
例えば2014年には350円から360円に、2019年には360円から370円になるなど、利用者にとっては比較的負担が小さいものでした。
ところが2024年10月の改定では、レターパックライトが370円から430円へ60円の値上げ、レターパックプラスが520円から600円へ80円の値上げとなり、過去に例のない大幅な引き上げとなりました。
この差額は、頻繁に利用する方や企業にとって大きな負担となります。
この背景には、前述のように、単なる税率変更ではなく、物流コストや人件費の上昇、燃料代や資材価格の高騰などがあります。郵便物の利用自体が減っていることもあり、郵便局はサービスを維持するために大幅な料金改定を行わざるを得なかったと推測できます。
つまり、2024年の値上げは「いつものちょっとした値上げ」ではなく、郵便事業全体を支えるための大きな転換点でした。だからこそ、私たち利用者も発送コストを見直し、少しでもお得に使える工夫をしていく必要があります。
レターパックの値上げは、ネットショップや法人が行う定期的な発送コストを圧迫し、特に「送料無料キャンペーン」を実施している店舗や、小規模事業者にとっては減収益の大きな要因となりかねません。
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